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発行日が古いものから並んでいます。
※最新刊が一番上にあります。
あんらっきーらっきーらっきーうぇんずでー
あんらっきーらっきーらっきーうぇんずでー
真田さんと伊達さんがゆる~くくっつくまでのお話です。
元ネタ(モチーフにした歌)がとてもゆる~い感じなので、その雰囲気を大事にしたつもりです。
とにかく伊達さんがツイてない。これでもかって言うぐらいツイてないです。
それでも救いの手があるんだよ、みたいな。
そう言う感じで、今回は伊達視点気味に推して参ってます。
微妙に親就要素ありです。
ゆるぐだ健全(?)話。
※DL通販中です。
以下本文抜粋
ちょっと区切りが悪いのですがご容赦下さい。
あんらっきーらっきーらっきーうぇんずでー
あー怠い。
最近寒くなってきたし。ベッドから出るの面倒臭え。
今日も学校か。つか今日何曜日?
はーあ。
あー、マジ怠ィ。
深々と溜め息とも欠伸ともつかない吐息を零して、政宗はもぞりと掛け布団の中の温もりを堪能して、一度ぎゅっと目を瞑ると意を決したようにして、がばりと起き上がった。
うお、寒ィ!
延々と鳴り続けていた耳障りな目覚まし時計の音をばん! とひと叩きして止めると、今度こそ政宗は猫のように伸び上がってベッドから這い出た。
「くっそ、今日も寒そうだなァ」
そういや今日ってバイトもある日じゃね?
そう思うと益々憂鬱になるが、しょうがねえと首を振って洗面所に向かう。諸事情で一人暮らしの身の丈に合った2DKのアパートは、寝室にしている部屋から出れば、居間兼食卓にもなる部屋を通らないと風呂や洗面所には向かえないので、自然とその部屋に足を踏み入れて、日常の習慣化した作業をする。政宗は冷えてくる爪先から這い上がってくる寒気にぶるりとして、さらに寒いだろう洗面所へと向かったのだった。
先程通りすがりにリモコンでスイッチを入れたテレビが何やら今日のニュースだとか天気予報だとか一頻り喋っていて、あ、と思う。
顔を洗って歯を磨きながらフラフラと居間に来てみれば、丁度占いのコーナーの真っ最中で。
「本日水曜日の皆さんの運勢はいかがでしょうか?」
何が楽しいのかウキウキした様子で巷で可愛いと評判の女性アナウンサーがそれでは発表です、と告げると今日の占いコーナーと、ポップで楽しげな画面が現れて、何でそっからなんだよ、といつも白黒はっきりつけたいタイプの自分にしたら、不思議でならない順位から始まる占いに目をやる。
ぼんやり眺めながらも、あ、まだ水曜なのかよ、と舌打ち一つ。やっぱり今日はバイトもある日じゃねえか、と少し渋い顔で。
「今日の六位は天秤座のあなた!」
へー、と思いつつも見てしまう。何で六位からなの? 何で飛び飛びでいきなり八位? 色々思うけど、それも好奇心を煽る制作意図なんだろうと思いつつ、中々自分の星座が出てこない。って事は一位か最下位かどっちかじゃねえ? これも一種の惹きつけ効果だよなァ。
政宗は歯ブラシを握ったままボーっと画面を見入る。
「さて、今日の最下位は……」
思わせぶりな前振りがあって、ざんね~ん! と、ちっとも残念そうじゃない明るい声がしたあとに、獅子座のあなた!
やけに明るく響いた声を背に政宗は泡だらけの口を濯ぎに洗面所に向かうのだった。
じゃばじゃばと水を流して、ぶくぶくぺっぺとこれでもかとうがいをして、もう一回顔を濯いで、聞きたくなくても聞こえてしまう距離にあるテレビの音を拾ってしまう。
「占いなんて、なァ」
気にしてないぜ、と強がってみても何となく気にしてしまうのが人の性と言うもので。
「今日のラッキーカラーは赤! ラッキーアイテムは和食です。ランチに和食で運勢を盛り返しましょう~!」
語尾に音符でも付いていそうな明るさでそう告げると、それでは本日一番ラッキーなあなたは!と、何事もなかったかのように今日の一位の発表に切り替わり、政宗はHa! と一笑に付したが、何だかモヤモヤとした気分にはなって。
赤、和食、等と頭の片隅に思ってしまうのだった。
「なんだよそれ」
何だかまるで同じくクラスにいる煩いアイツみてえじゃねえ?
トーストした食パンに気持ちばかりバターを塗ってがじがじと齧りながら政宗は鼻白んだ。
着替えて何も弄っていない昨日のままの鞄を抱えて家を出て、取り敢えずの目的地に向かって歩き出す。
毎朝毎朝の事とはいえ、朝の通勤通学ラッシュには辟易とするが、自分が通う学校に行くには電車に乗らなければならないのだ。だから些か諦め気味にいつも通りの習慣をこなす。ぴっとパスケースをタッチさせてぎゅうぎゅうのホームに辿り着けば、程なくして満員電車がやってきて、さらにすし詰めにされて。外は手がかじかむ程寒いのに電車の中のむっとした暑さは異常だし、鞄を抱きかかえて肩を窄めてもうこれでもかって言うぐらい肩身の狭い思いをしながらまんじりともできない状態で酸欠になりそうになっているのに、それでもぎゅうぎゅうで、挙句の果てには降りる間際にぎゅっと思い切り足を踏みつけられて、思わず痛みにOuch! と叫んでしまって周囲に白々とした視線を向けられて、顔から火が出るかと思ったし、政宗の足を踏みつけたのはどこの誰だか分からないし、いそいそと階段を駆け下りるしかなくて。
本当に今朝はどうしたんだ、と思う程ついてない。
「これも最下位のせい?」
誰に言うともなしに、つい、思わず、そんな事を口走ってしまう。決して自分自身ではいつもと違う事などしていないし、寧ろ普段通りで、こんな目に遭うのは何だか納得がいかないのだ。だから、そう、だから、何となく、自分のせいだとは思いたくなくて、言いたくなくて、ついつい今朝の星座占いが頭を過ぎるのだ。
「あー、畜生」
チッと盛大に舌打ちして政宗は自分のクラスに入る。
「政宗殿」
心底嬉しそうに今朝のラッキーワードの中にあった言葉で思い描いていた人物が声をかけてきて。
「Morning.」
不機嫌も露に短く返せば、キラキラと眩しい笑顔でおはようございます、と返されて、コイツは毎日毎日嬉しそうだし楽しそうだよなァ、とぼんやり思う。
思いながらちらりと視線を遣れば、相変わらず似合いすぎて頭に来る真っ赤なパーカーなんか着込んでて、あーやっぱ今日はコイツといようかな、と弱気な気持ちになる。
信じたくないけれど、実は駅からここまでにも、コンビニで買い物しようとしたらいつも買っているパンがなかったりとか、今朝に限って煩い風紀委員に見つかって追いかけられたりとか、ったくあのヘルメットは何だつーんだよ、正義正義煩い風紀委員を巻いて漸く自分のクラスに辿り着けたのだから。
「政宗殿」
隣から声をかけられて再びハッとする。
なんだっけ。
あ、そうそう。俺今日何だかついてねーんだよな。
不本意だけれどしょうがねえか。
「何だよ幸村」
赤が似合う物凄く和風な喋り方の、この男と一緒にいるといつも下らない事でイラっとするし、ムカッとするし、煩いし。色々不便で仕方がないけれど、これ以上おかしな運勢とやらに振り回されるのもご免な訳で。
素っ気ないような返事で返せば、あの、と幸村と呼ばれた彼は言い難そうに言葉を繋いだ。
「今日の英語のノートを見せて下さらんか」
Ha? 思わず声が漏れた。
何だよ聞いてねえよ! 忘れてた? え? まさかな?
頭の中に疑問符がぐるぐる回るが、よう政宗ェ! と大手を振って現れた自分とは反対側に眼帯をした男もお前ェ英語得意だろ? 幸村と俺にノート見せろよ! とバンバンと政宗の背中を叩いてくる。
これは嘘じゃない? 俺担がれてる訳じゃねえよなァ?
眼帯の大男に幸村と呼ばれた真っ赤なパーカーが、元親殿そんなに乱暴に叩かないで下され、と何やら背中の衝撃でフラフラしている政宗を庇って、ぐるると唸っている。あー、コイツァそんな嘘吐けるようなヤツじゃねえよなァ、と一人合点していれば、この様子ではこやつも期待できんなと、ふんと鼻で笑われて、アアン? と振り向けば、さっさと自分の席に英語のノートと教科書を整然と並べた細面に切れ長の目の男がにやりと笑った。
「昼食代でどうだ」
きらりと眼鏡が光って、一目散に元親が飛びついた。
「元就ィ! お前ェ嫌味だけど時々いいヤツだよなァ! 俺ァお前ェ好きだぜェ!」
ぐりぐりと細い体に覆い被さるようにして抱きついて頬擦りする元親を鬱陶しそうに払い除けつつも、時々ではないいつもだ、と笑う元就は満更でもなさそうで。
はあ、と政宗は溜め息一つ零して、自分の席に座ると、ひょこひょこと追いかけてきた幸村が、おやつを強請る子犬のような目で見ていて焦ったが、残念だな、と一言言えば分かったらしく、しょぼんとした風情で政宗殿が課題をお忘れとは珍しいですな、とそれでも笑っていて、再び政宗はあーあ、と心の中で盛大に溜め息を零した。
幸村といてもダメじゃねえか!
内心で頭を掻き毟ってぐあああ! と叫ぶ。
ふざけんな! 何がラッキーカラーは赤だよ! 真っ赤っかなヤツがいても意味ねえじゃん! 今朝のテレビに八つ当たりして、バサバサと件の英語のノートを出せば、幸村もたたたと小走りで自分の席に戻り、筆箱とノートを携えて戻ってきて、一緒にやりましょう、と笑いかけられる。
あー、まァ、この笑顔にゃ少しは癒されるか……?
思わず思ったことにカッと頬が熱くなるけれど、誤魔化して教科書を広げれば、間もなくSHRのチャイムが鳴ってしまって。
担任が入ってくる直前によっしゃ! と元就の席から元親の威勢の良い声が上がって、昼飯任せろ、と嬉しそうな声がする。いいから早く戻れ、とほんの僅かばかり機嫌の良さそうな元就の声がしたかと思うと担任が入ってきてた。
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